「じつはこの前、彼氏にヤグられちゃって修羅場だった!」
「あ、あぁそう・・そりゃサイアクだね(殴られたって意味?)」
はじめて聞く人には何のことかさっぱりわかりませんね。
間違って使われている場合も多い「ヤグる」の正確な意味や語源、使い方を例文付きで紹介するので、この際しっかり覚えちゃいましょう!
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ヤグるの意味は?
ヤグるの意味は「浮気現場を目撃される」です。
よく「浮気がバレる」の意味で使われますが、それだと事後の発覚を思わせるニュアンスもあるため適当ではありません。
あくまでも「現場を目撃され」て「浮気がバレる」という場合にのみに使用されます。
このことばを使用する際に注意しなければならないのが、能動態と受動態が反対になったややこしい言葉だという点です。
ヤグるの反対はヤグられるですが、意味は「浮気現場を目撃する」です。つまり、
- ヤグる 「浮気現場を目撃される(・・・)」
- ヤグられる「浮気現場を目撃する(・・)」
で、「彼氏にヤグられた」とは「彼氏の浮気現場を目撃した」となるのです。
男性・女性どちらに対しても使えることばです。
ヤグるの語源は?
ヤグるの語源は「矢口真里のようになる」からきています。
矢口真里は「モーニング娘。」の2期メンバーとして加入し、第3代のリーダーを務め、現在は歌手・タレントとして活躍しています。
発端は2013年2月、彼女が自宅で元モデルの男性と不倫中、ちょうど帰宅した夫で俳優の中村昌也と鉢合わせとなったことが、同年5月『女性セブン』や『週刊女性』の報道で発覚したことに由来します。
当時数多くのバラエティー番組に出演して人気を誇っていた彼女が世間に与えた影響は大きく、発覚後は離婚、全てのレギュラー番組を降板するなどメディアへの露出がゼロとなり、公私ともに状況を一変したできごとでした。
世間からのバッシングも強く、矢口真里と言えば不倫して生活を狂わせたビッチ(性的にだらしないおんな)というイメージが定着し、それに伴い「矢口真里のように不倫現場を目撃される」人のことを省略して「ヤグる」と表現することばもメジャーになりました。
ことばの成り立ちとしては、「体言+る」の形が使用されていますが、詳しくは名詞や代名詞に強引に「る」を付け、長い語形を縮めると動詞らしくなることから広く定着している若者ことばです。
皮肉る・ダブる(ダブル)・メモるなどがありますが、今回のケースはまさにそれで、「不倫現場を目撃された人」というイメージが強い「矢口(真里)」という名詞に「る」がついた「矢口る」という動詞ができあがり、縮めて「ヤグる」になりました。
この言葉は2013年8月発売の10代・20代の女子が読者層の雑誌「小悪魔ageha」で新ギャル語の3位にランクインされています。
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ヤグるの使い方を例文付きで紹介!
上で紹介したように、能動態と受動態が入れ替わっている点がややこしいところですが、使用のコツとしては
「(現場を目撃された)矢口」の立場なら、ヤグる
「(現場を目撃した) 旦那」の立場なら、ヤグられる
と覚えると使いやすいと思います。
相手にヤグられる・ヤグられたとき
自分がヤグる・ヤグったとき
補足
ヤグる・ヤグられるの使い方を紹介してきましたが、「不倫が発覚する」よりも限定的な「目撃(・・)されて(・・・)不倫が発覚する」状況のみのため、使用される場面は少ないです。
「ヤグる(られる)」を使いまくるというよりは、実際にその状況が起こってしまった場合に思い出したように使われるのが使用法として間違いが少ないでしょう。
できれば「ヤグる」も「ヤグられる」もない人生を送りたいものですね。